岡山県内の公立学校に通う小学4年生から高校3年生までの生徒を対象とした岡山県教育委員会によるスマートフォン使用実態調査が、実施され、アンケートの結果からスマホ利用時間が「1日3時間以上」の小中学生が増加している事が判明しました。
この調査は子供の日常的な端末の利用時間・使用目的をアンケートを通じて子供から収集し、それに伴う問題点を特定にすることを目的として毎年12月に行われています。
今回の調査結果では、特に小学生と中学生の間でスマートフォンの長時間使用が増加していることが注目されました。具体的には、小学生の約22%が学習目的以外で1日3時間以上スマートフォンを使用していると報告され、これは前年度と比べて2.7ポイントの増加。子供の身体能力にも関わってくる問題です。
中学生では、この割合が30.7%まで上昇し、5.7ポイントの増加が見られました。これから、子供たちの間でスマートフォンの長時間利用が日常化していることがうかがえます。反面、高校生の割合は32%で、前年度比1.7ポイントの減少を見せていますが、依然として高い利用率を維持しています。スマートフォンの利用目的には年齢に応じて違いがあり、小学生はゲームや音楽、動画視聴が主な利用目的であるのに対し、中学生と高校生では連絡や通話、SNSの利用が増加しています。
さらに、帰宅後の自由時間には全年代でスマートフォンの利用が最も多く、中学生では使用率が100%に達し、小学生と高校生も90%以上の高い利用率を示しています。就寝前の布団の中での利用も多く、特に中高生の間でその傾向が顕著です。しかし、スマートフォンの長時間使用には睡眠不足や視力低下など健康に関する懸念が伴います。これらの問題は特に小中学生の間で多く報告されており、家庭でのスマートフォン利用に関するルールの設定が推奨されています。
岡山県教育委員会は、小学生に対して65%、中学生には55%の家庭で利用ルールを設けることを目標としていますが、実際には小学生の55.9%、中学生の46%にとどまっており、目標達成には至っていません。このため、保護者向けの研修や学校での出前授業を通じて、ルール作りやスマートフォン利用の健康への影響に関する啓発活動をさらに強化する予定です。
担当者は、「スマートフォンは現代の子供たちの生活や学習に欠かせないツールです。教育現場での啓発活動を通じて、子供たちがスマートフォンをより効果的かつ健全に利用できるように、その使用方法に関する意識を高めていくことが重要です」と述べています。岡山県教育委員会は、子供たちがスマートフォンを健康的かつ有意義に利用できるように支援することを目指し、今後もこの問題に取り組んでいく方針です。
Image:写真AC
ソース:読売新聞オンライン
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