東進と日本マイクロソフト、生成AIによる英作文自動添削システムを共同開発

東進と日本マイクロソフト、生成AIによる英作文自動添削システムを共同開発

 東進ハイスクール・東進衛星予備校(以下、東進)を運営するナガセは、日本マイクロソフトと連携し、最新の生成AI技術を活用した自動英作文添削講座「英作文1000本ノック」を開講したことを、2024年5月20日に発表しました。

Image:ナガセ

 この新しい講座は、「Azure OpenAI Service」をベースに開発されており、受験生が英作文のスキルを磨くための革新的なツールとして注目されており、「英作文1000本ノック」では、GPT-4を活用し、基礎レベルから難関大学レベルまでの和文英訳問題を1000題用意しています。

 受講生が回答を提出すると、AIが即時に採点と添削を行います。間違った回答には、生徒が書いた表現を尊重しつつ、改善のための具体的なアドバイスを提供してくれます。

 さらに、正解した場合でも、別の表現方法を提案することで、表現力や語彙力の向上を図ることが可能であります。このように、AIは生徒一人ひとりに対して個別にフィードバックを行い、効率的な学習をサポートします。ナガセがこのシステムを開発するに至った背景には、大学入試において英作文が必須のスキルである一方、教育現場では十分な指導が行われていないという課題がありました。

 授業や校務に追われる教員が多数の生徒の作文を添削するのは時間的に大きな負担となり、教員個人の努力に依存せざるを得ない状況が続いていました。これが、英作文指導の効果を阻害する大きな要因となっていたのです。そこで、ナガセはこの問題を解決するために、AI技術を活用した「英作文1000本ノック」を開発することを決定しました。

 開発の過程では、東進の教務力と最新の生成AI技術を組み合わせることで、難問に対しても迅速かつ適切な添削を実現しました。2024年2月以降、東進生や石川県の生徒1310人に向けてこの講座を無償提供し、その結果を基に機能の追加や改善を行い、4月に正式に開講しました。「英作文1000本ノック」では、基本的な文法・構文・語彙を確認する基礎レベルから、大学受験の基礎・標準・難関・最難関の5つのレベルに分かれた問題を各200題用意しています。受講生は回数制限なく、完全答案を目指して何度でも挑戦できます。また、Azure OpenAI Service上で構築されているため、高性能と高いセキュリティを両立した環境で学習が可能です。 

 利用者が増える夕方から夜の時間帯でも安定して学習できるように設計されています。今後、ナガセはさらに学習効率を向上させるため、AIの応答時間の短縮に向けた改善を進める予定です。これにより、受験生はさらに快適な環境で学習に取り組むことができるように!この新しい講座の導入により、受験生は効果的かつ効率的に英作文のスキルを向上させる事が可能であり、大学入試に向けた準備をより確実なものにすることが期待できる。