Google社の内部文書が流出、検索アルゴリズムの過去の説明と矛盾を指摘

Google社の内部文書が流出、検索アルゴリズムの過去の説明と矛盾を指摘

Googleは、米国時間5月27日に流出した2500ページ超の社内文書が本物であることを認めました。

この文書は、同社のインターネット検索アルゴリズムの詳細を明らかにしており、多くの専門家が予想していた内容と一致するものが含まれています。

The Vergeが29日の夜に報じ、米CNETもこれが事実であると確認しました。この流出文書は、検索エンジン最適化(SEO)の専門家らが長年にわたって推測していた内容を裏付けるものであり、Googleがこれまで否定してきた多くの主張を含んでいます。

具体的には、CTR(クリック率)が検索ランキングに影響を与えること、サブドメインが独自のランキングを持つこと、新しいウェブサイトが検索で上位に表示されるまで「サンドボックス」に入れられること、ドメインの経年数がランキングで考慮されることなどが示されています。

この文書は、SparkToroとSnackbar Studioの共同創業者でありSEO専門家でもあるRand Fishkin氏に対して、デジタルマーケティング代理店EA Eagle Digitalの最高経営責任者(CEO)であるErfan Azimi氏が最初にリークしたものです。

また、iPullRankのMike King氏にも同じ文書がリークされました。このリーク情報の有効性については不明な点も多く、文書に記載されているGoogleの検索アルゴリズムの内部的な仕組みが現在も使われているかどうかは定かではありません。

データポイントが収集されたものの、実際には使用されなかった可能性もあります。さらに、Googleは検索アルゴリズムを定期的に微調整する傾向があり、現在のアルゴリズムと一致しない部分もあるかもしれません。

しかし、Googleの中核事業に関する詳細が明らかになるのは非常に珍しいことです。Googleの広報担当者であるDavis Thompson氏は声明の中で、「脈絡のない、古くなった、あるいは不完全な情報に基づいて検索について不正確な推測をすることには注意を促したい」と述べました。

Googleは、過去にも検索の仕組みに関する情報を提供してきましたが、同時に検索結果が操作されないよう保護してきたと主張しています。

Googleは、安易に広告をクリックさせるためだけに検索結果を低品質なコンテンツで埋め尽くすサイトとの戦いを続けています。

Googleが検索アルゴリズムの詳細な情報を公表しないのは、その情報が悪質な業者によって利用される可能性があるからです。

その結果、良質なコンテンツを提供する小規模なパブリッシャーやブログサイトも、この争いに巻き込まれています。

特に、AI生成コンテンツによるスパムサイトの問題は悪化の一途をたどっています。これらの背景を考慮すると、Googleが検索アルゴリズムに関する情報を厳密に管理する理由が理解できるでしょう。

彼らのアルゴリズムは、ユーザーに最適な検索結果を提供するために絶えず進化しており、悪意のある利用を防ぐための秘密のままである必要があります。

しかし、今回の文書流出によって、Googleのアルゴリズムに関する新たな視点が提供され、SEO業界やデジタルマーケティングの専門家たちにとって重要な情報がもたらされたことは間違いありません。

Image:Google