2023年の合計特殊出生率が過去最低「1.20」更新、東京都は全国初の「0.99」以下に

2023年の合計特殊出生率が過去最低「1.20」更新、東京都は全国初の「0.99」以下に

1人の女性が生涯に出産する子どもの数を示す「合計特殊出生率」が、2023年に「1.20」となり、これまでの記録を更新して過去最低となったことが明らかになりました。

厚生労働省の報告によると、前年と比べて0.06ポイント低下し、8年連続で減少しています。

都道府県別のデータを見ると、すべての都道府県で前年の出生率を下回りました。特に東京都では、前年より0.05ポイント低下し、「0.99」となりました。

これは、全国で初めて「1」を下回った例であり、非常に注目されています。さらに、2023年に生まれた子どもの数は72万7277人で、前年から約4万人減少しました。

この減少傾向は、1973年の第二次ベビーブーム以降続いており、統計が始まった1899年以来、最少の数となりました。一方で、2023年に死亡した人の数は157万5936人で、前年より約7000人増加し、過去最多を記録しました。

これにより、死亡者数から出生者数を差し引いた人口の減少幅は84万8659人となり、過去最大の減少幅を示しています。

この結果、人口の減少が加速している状況です。厚生労働省は、少子化の原因として「経済的不安定さや仕事と子育ての両立の難しさなど、さまざまな要因が考えられる」と指摘しています。

また、2023年の婚姻件数は47万4717組となり、戦後初めて50万組を下回りました。

これらのデータは、日本の人口動態において深刻な変化が進行していることを示しており、今後の社会政策に大きな影響を与える可能性があります。