プロ野球・交流戦:広島カープが4-0でロッテを破る 大瀬良大地、史上90人目のノーヒット・ノーラン達成
【2024年6月7日、マツダスタジアム】広島カープの先発投手、大瀬良大地(32)が驚異的なピッチングで、ロッテを相手に史上90人目・102度目のノーヒット・ノーランを達成しました。
これは、今季では巨人の戸郷が5月24日に阪神戦で記録して以来、2度目の快挙です。
また、広島球団では前田健太が2012年4月6日にDeNA戦で成し遂げて以来の12年ぶりで、大瀬良は球団史上5人目・7度目のノーヒット・ノーラン達成者となりました。
さらに、マツダスタジアムでは初めての快挙であり、交流戦でのノーヒット・ノーランは今永(DeNA)以来、通算4度目となります。
大瀬良は9回を129球で投げ抜き、出塁を許したのは5四球のみという圧巻の投球でした。
試合の終盤、9回表の2アウトまでロッテの打者を完璧に抑え、代打で登場したソトを遊ゴロ、友杉を空振り三振、角中と髙部に四球を許したものの、最後はポランコをライトフライに仕留めて、偉業を成し遂げました。
彼は9回を通して三塁を踏ませることなく、2奪三振で試合を完封しました。
試合の経過
試合の開始早々、大瀬良は1回をわずか11球で抑える好スタートを切りました。
ロッテの打者友杉を三ゴロ、角中を一ゴロ、髙部を左飛に打ち取ります。
一方、広島の打線はロッテの先発・美馬に対し、1回から得点のチャンスを作りました。
秋山が右安打で出塁し、野間の一ゴロで進塁しましたが、続く小園の二直で併殺に終わりました。
2回には、広島の先頭打者末包が友杉のエラーで出塁し、プロ初の二盗を成功させます。
田中が空振り三振に倒れるも、菊池の三ゴロで一・二塁のチャンスを得ました。
矢野の一ゴロでランナーが入れ替わり、矢野も二盗を決め、會澤が申告敬遠を受けましたが、大瀬良自身は右飛に終わり、ここでも得点できませんでした。
大瀬良は3回まで、中村奨に四球を与えただけで、無安打に抑えます。広島の攻撃もまた得点のチャンスを逃します。
1死から野間の三ゴロを中村奨が後逸、小園の一ゴロを安田がファンブルし、1死一・二塁の好機を作るも、末包が空振り三振、田中が四球を選び、2死満塁の場面で菊池も空振り三振に倒れました。
4回、大瀬良は角中を左飛、髙部を遊飛、ポランコを右飛に抑える圧巻の投球を続けました。
その裏、広島の攻撃では、矢野が四球で出塁し、會澤が左安打で無死一・三塁のチャンスを作りますが、矢野が大瀬良のバント姿勢を見て飛び出してしまい、挟殺プレーでアウトになりました。
大瀬良も空振り三振に倒れ、2死二塁から秋山の左安打で一・三塁、続く野間が右中間に2点のタイムリースリーベースを放ち、広島が2点を先制しました。
この適時打は、チームにとって67イニングぶりの得点となりました。5回、大瀬良は佐藤と中村奨を中飛に抑え、安田を空振り三振に取りました。
その裏、末包が右安打で出塁し、田中の一ゴロで1死二塁となりましたが、菊池は遊ゴロ、矢野は見逃し三振に終わりました。
大瀬良は6回も冷静なピッチングを続け、1死から代打・池田に四球を与えましたが、友杉を遊ゴロ併殺打に打ち取りました。
その裏、先頭の會澤が四球で出塁し、大瀬良の犠打、秋山の二ゴロで2死三塁から野間が四球を選び、小園がレフトへ2点のタイムリースリーベースを放ち、スコアを4-0としました。
7回には、角中、髙部、ポランコを全て内野ゴロに打ち取り、8回も佐藤を遊ゴロ、中村奨に四球を許しましたが、代打の岡を三飛、小川を投ゴロに抑えました。
そして、9回のクライマックス。
大瀬良は代打・ソトを遊ゴロ、友杉を空振り三振に仕留め、角中と髙部に連続四球を与えて一・二塁のピンチを迎えましたが、最後はポランコをライトフライに打ち取り、見事にノーヒット・ノーランを達成しました。
大瀬良の今季の成績
この試合までに、大瀬良は今季9度目の登板を果たし、試合前までの成績は2勝0敗、防御率1.27という素晴らしいものでした。
前回の5月31日のソフトバンク戦(みずほPayPayドーム)では7回を4安打1失点(自責0)で勝ち負けがつきませんでした。
広島カープの打線
この日のスタメンは捕手に會澤が入り、それ以外は小園が3番サード、末包が4番レフト、田中が5番ファースト、菊池が6番セカンド、矢野が7番ショートと固められていました。
ロッテの先発・美馬に対して、広島の打線は序盤から積極的に攻めましたが、チャンスを活かしきれない場面が続きました。
それでも4回に野間のタイムリースリーベースで2点を先制し、その後の攻撃でも追加点を挙げて、大瀬良の完封を後押ししました。
この勝利で、広島カープは今季6度目の3連勝を達成し、巨人が敗れたために首位に立ちました。
大瀬良の偉業はチームに大きな弾みを与え、今後のシーズンに向けても勢いをつける重要な一戦となりました。
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