SNS投資詐欺で3,000万円超の被害!岡山の女性が語る最新の巧妙な手口とは?

SNS投資詐欺で3,000万円超の被害!岡山の女性が語る最新の巧妙な手口とは?

最近、SNSを利用して投資に誘導し、金銭をだまし取る「SNS型投資詐欺」の被害が急増しています。

岡山県に住む40代の女性Aさんは、2024年3月にこの詐欺の被害に遭いました。

その実態と巧妙な手口について、Aさんの体験を通して見ていきます。

偽広告から始まる罠

Aさんが詐欺に引っかかったのは、SNSに掲載されたある広告からでした。

その広告には、有名な実業家の写真とともに、「投資で大きな利益を得られる」という誘い文句が書かれていました。

社会全体で「貯蓄から投資へ」という言葉が広まる中、Aさんも周りの影響で投資に興味を持つようになっていました。

> 「世間で『貯蓄から投資へ』といった話が広まっていて、私の周りでも投資について話す機会が増えました。勉強しないと時代に取り残されると感じていました。」このように語るAさんは、その広告をクリックしてしまいました。

広告をクリックすると、LINEに誘導され、投資アナリストと名乗る人物とのやり取りが始まりました。

投資の「勉強」から始まる信用の構築

> 「最初の1カ月半は、投資に関する基礎的な勉強をしました。

投資に対する心構えや基礎知識を丁寧に教えてくれたので、信頼できると感じていました。」Aさんはこう振り返ります。

投資アナリストと名乗る人物は、Aさんに対して投資の基本を丁寧に教え、彼女の信頼を得ることに成功しました。

そして「勉強から実践へ」と、実際の投資を始めるよう促されました。

実際の投資で「利益」を見せる巧妙な手口

アナリストの指示通りに通貨を売買すると、Aさんのスマホの投資アプリにはその金額が反映され、グラフ上で利益が上がっているように見えました。

> 「負けることはないという感覚でした。その頃には、私自身も投資に夢中になり、自分を見失っていたと思います。」Aさんは、2週間の間に毎日のように投資を続け、貯蓄していた3000万円以上をすべて投入しました。

不安と夢が現実に変わる瞬間

しかし、ある夜に「すべてが詐欺だった」という悪夢を見たことがきっかけで、Aさんは不安を感じるようになりました。

その不安から警察に相談したところ、実際に詐欺被害であることが判明しました。

> 「お金を取られたことに最初はショックを受けましたが、それ以上に心を奪われたことが悔しいです。詐欺を行った人々が簡単にそのお金を使っていると思うと、まるで人を殺すような犯罪だと感じます。」

被害の特徴と高額化する損失

2024年に入ってから、SNS型投資詐欺の被害は急激に増加しています。

岡山県では4月末までに37件、香川県では79件の被害が報告されています。

この詐欺の特徴は、被害額が非常に高額であることです。

岡山県では1件当たりの平均被害額が1150万円、香川県では850万円と、他の詐欺に比べても高額です。

信用を得るための長期間のやり取り

香川県警の調査官、遠山敬久氏は次のように説明します。

> 「詐欺師はまず、被害者と長期間にわたってメッセージをやり取りし、信用を得ることから始めます。」Aさんの場合、投資アナリストとSNSでやり取りを始めてから実際の投資を促されるまでに1カ月以上かかりました。

最初のうちは急かされることなく、信頼を築くための時間が十分に取られていました。

グループトークと偽の成功者たち

Aさんは70人以上が参加するグループトークにも招待されました。

> 「グループは常に盛り上がっていました。多くの人が大きな投資額を自慢していて、私も焦りを感じ、貯蓄を投資に回すべきだと思うようになりました。」調査官によると、詐欺師は複数の端末を使用してサクラとして活動することがあります。

また、他の被害者が同じようにグループに参加している可能性もあります。

実在する投資アプリを模倣した偽アプリ

Aさんが利益を確認していた投資アプリは、実際には偽物であり、犯人がグラフなどを操作していたと考えられます。

この偽アプリは実在する投資アプリと同じ名前やデザインを模倣していたため、被害者がインターネットで調べても、アプリが実在しているため信じ込んでしまいます。

恋愛感情を利用したロマンス詐欺

また、最近では「ロマンス詐欺」も増加しています。

香川県に住む50代の男性は、SNSで知り合った女性経営者を名乗る人物に恋愛感情を抱かせられました。

やり取りを重ねる中で、彼女は「経済に詳しいおじがいて、指示通りに投資すれば儲けられる」と言い、男性を投資に誘導しました。

結果として、男性は約1200万円を投資しましたが、その後、女性は音信不通になりました。

現在、投資詐欺が急増しています。まず投資関係のものを見かけたら「これ、本当かな?」と疑う事が重要です。