6月17日午前のニューヨーク株式相場は、投資家たちが新たな材料を待ちわびる中、長期金利の上昇を嫌気した売りが主導する形で続落しています。
ダウ工業株30種平均(ダウ平均)は、午前10時の時点で前週末の終値から106.68ドル下落し、38,482.48ドルとなりました。
一方で、ハイテク株を中心とするナスダック総合指数は5.84ポイント下落し、17,683.04となっています。
今週は米連邦準備制度理事会(FRB)の高官たちの講演が予定されているほか、5月の米小売売上高や米鉱工業生産、S&Pグローバルの米製造業・サービス業購買担当者景況指数(PMI)の速報値など、重要な経済指標の発表が控えています。
このため、市場は全体的に様子見ムードが漂っています。投資家心理に影響を与えているのは、米国の長期金利の上昇です。
金利の上昇は、企業の借入コストを増加させるため、特に敏感な投資家は売りに走っています。
16日に行われたミネアポリス連邦準備銀行のカシュカリ総裁のインタビューでは、FRBによる年内の利下げは12月に1回のみという見方が「妥当な予想だ」と語られました。
しかし、政策金利の将来の動向については、経済指標に依存するとも述べ、慎重な姿勢を示しました。
さらに、6月のニューヨーク州製造業景況指数が発表されました。
この指数はマイナス6.0と、前月のマイナス15.6から改善し、市場予想のマイナス9.0を上回る結果となりました。
ダウ平均を構成する企業の中では、ベライゾン・コミュニケーションズが1%以上の下落でダウ全体の下げをリードしています。
また、シスコ・システムズ、アマゾン・ドット・コム、セールスフォースなどの主要ハイテク株も下落が目立ちました。
一方、個別銘柄に目を向けると、設計サービスを提供するオートデスクが4%以上の上昇を見せています。
これは、投資ファンドのスターボード・バリューがオートデスク株を約5億ドル取得したとのニュースが影響しています。
全体として、今週のニューヨーク株式市場は、新たな経済指標やFRB高官の講演を前にして、投資家たちの慎重な姿勢が続く見込みです。
NNU - ネオネットワーク連合をもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。