ロシアのYouTube事情：愛国歌手チャンネルのブロックに抗議続出、秋に全面禁止の可能性も浮上

ロシアの人気アーティストであるシャマンさんが、7月19日にモスクワのアメリカ大使館前で抗議コンサートを開催しました。このコンサートは、彼のYouTubeチャンネルがブロックされたことに対する抗議の一環として行われました。ロシアでは、YouTubeが依然として動画配信サービスのトップシェアを占め、多くの人気を集めています。

ロシア政府は、ウクライナ侵攻後に情報統制を強化し、FacebookやX（旧Twitter）などのアメリカ企業が運営するSNSへのアクセスを遮断してきました。しかし、YouTubeの禁止にはまだ踏み切っていません。一方で、YouTube側はロシアのウクライナ侵攻を正当化する内容を理由に、200以上のロシアのメディアやアーティストのチャンネルをブロックしています。ロシア当局はこれに反発し、ブロックの解除を要求しています。

こうした緊張が高まる中、シャマンさんはアメリカ大使館前で抗議の意を示すコンサートを行いました。イベントでは、アメリカ大使館の建物にロシア国旗が映し出される演出もあり、参加者の注目を集めました。

さらに、一部のロシアメディアは、政府が今年9月にもYouTubeの禁止に踏み切る可能性があると報じています。政府はこれを公式には否定していますが、最近では設備のトラブルによりYouTubeの速度が低下する問題も発生しています。これにより、ユーザーの間で不満が高まっている状況です。

このような状況下で、シャマンさんの抗議コンサートは多くの注目を集め、ロシア国内外で大きな話題となっています。

source: 日テレNEWS image: ロイター/アフロ